働きやすい、は「優しさゆえ」ではなく「厳しさゆえ」

2017/01/11未分類


有難いことに最近は、体験ギフトという商品だけでなく「働きやすい会社」とか「従業員に優しい会社」といったテーマで各所で取り上げていただく機会が増え、認知度向上や採用活動円滑化の一助となっている。

例えば副業や子連れ出勤などの話をすると、影響力のある大企業が導入してくれれば一気に広まりますよねというリアクションをされることが多く、その場では相槌を打ったりもするのだが実のところあまりそういう期待はしていない。
もちろん大企業が改革に踏み切ればその影響力が大きいのは事実だが、大企業が今までのやり方を変えるコストも、これまた計り知れないのでトントン拍子で話が進むとは考えづらいからだ。
むしろ働きやすさの理由とされる「柔軟な働き方」で利するのは中小企業やベンチャー企業だし、それならば導入コスト(ほとんどは社内メンバーの理解を得るための工数や時間的コストではないか)も安く済むのではないかと個人的には思う。

というのは、柔軟な働き方というのが「(従業員への)優しさゆえ」のものだと捉えると、「そんな余裕があるのは大企業だけだ」というツッコミが入りがちだが、実際のところ「優しさゆえ」というよりは「厳しさゆえ」であり、働き方に柔軟性があれば厳しい冬の時期を乗り越えて春を迎えられる可能性が高まると思うからだ。つまり副業や子連れ出勤のような柔軟な働き方は中小企業やベンチャー企業をエンパワーするものではないかと僕は捉えている。

想像に難くないと思うが、中小企業やベンチャー企業は知名度もなくお金もないため、雇用市場においてあまり人気はない。そんな中でも良い人と出会い働いていただかなくては夢見る未来を具現化できない、それどころか今日明日を乗り切ることだってできない。そこで柔軟な働き方の出番となる。

良い人を雇うほどの給料を出せない?
ならば、副業してくれても良しとしてあげよう、場合・職種によっては週2-3日の出勤だって大いに戦力になったりしないだろうか?

社員に子どもができて職場を離れてしまうが新たに採用・育成する体力がない?
ならば「子連れで来てもいいよ」と言ってみてはどうだろう。(実際に僕らはそれでスタートした)または求人媒体に出向する余力がなくても、自社サイトで求人情報を掲載し、小さく「子連れも可」と書いてみてはどうだろう。待機児童=待機ママなので、全国4.5万人と言われる待機児童の親御さんが大挙してくる可能性はゼロじゃない。

もちろんシリコンバレーや東京の一部のベンチャー企業のように数千万数億を調達できるのであればこんな”あの手この手”を使う必要はないのかもしれないが、そんな会社はごく一部なのが現実で、僕はその他多くの「厳しさ真っ只中」の中小ベンチャー企業が冬を乗り越えるための策として、今でこそ結果として「従業員に優しい」とまで言われるようになった柔軟な働き方を提唱したい。

そして、冬の時代を”あの手この手”で乗り越えられるチームや組織は、きっとそれ以上の工夫を重ねて良い商品・サービスを作るだろうし結果的に春を迎えられる。そして、春になってもまだイレギュラーな働き方をしている人が一緒に働き続けていてくれたら、そしたらいよいよフルタイムメンバーとして雇い入れるのも良いだろう。(もちろんそのままだって全然okと思うが!)

カンブリア宮殿を機に、このメッセージが多くの中小ベンチャー企業の経営者や幹部の方々に届くことを願うばかり。

One Response to “働きやすい、は「優しさゆえ」ではなく「厳しさゆえ」”

  1. [...] ソウ・エクスペリエンスにおける働き方などにおいても似たようなことが言える。例えばオフィスに子どもを連れてくる子連れ出勤の取り組みなどは、決して「みんなに優しくしてあげよう」と思って始めたわけではなく、まだ会社の人数が少なく僕の長男が幼児の頃に、妻も忙しくしていたので子どもをオフィスに連れていけないと日々が回らないという事情があったからだし、産休育休でしばらく休みになるスタッフに子連れでもいいからできるだけ早く戻ってきてほしいから(オフィスに50人前後いる今でこそマシになったが、同時の10人にも満たない状況で1人抜けられるのは正直本当に辛い)、つまり自分たちの都合優先で考えたことが、結果として「子連れでも出勤できる社員に優しい会社」という風に捉えられているだけだ。(この辺りの事情は以前『働きやすい、は「優しさゆえ」ではなく「厳しさゆえ」』というブログを書いてるので興味ある方はぜひご参照あれ) 同じようにオフィスには週4勤務の人とか時短の人とか副業している人とかもいるが、それも優しくしようと思っているわけではなく、そうすることで有能な人が比較的長い間一緒に働いてくれるので僕らが助かるのだ。 [...]

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西村琢(Tak Nishimura)
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-ソウ・エクスペリエンス/Sow Experience代表
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